『ふるさと』

こんどのシアターキューブリックの公演
『葡萄酒いろのミストラル』は、
宮沢賢治の世界の中を縦横無尽に駆け回り
誰もがもっている原風景である『ふるさと』へと引き寄せられる
心の旅のようなものだと思う。

出てくるキャラクターは
人間も当然居ますが、主人公が犬、そして次々と出会う
犬、猫、馬たち。そして賢治。

そこに隔たりを感じさせず、楽しんでもらえたらなと思います。


そんな事かんがえてて
僕の源流というべき『ふるさと』はどこなんだろうなと思い
過去を考えてみる。
僕は、びっくりするくらい、小学校以前の記憶がうすい。
断片すぎるくらい断片。
特に授業風景の記憶がない。
やべ。

ただ、外をかけずり回って遊んだ記憶はいっぱいある。
ゴム飛行機を飛ばし合ったり、
木に登ったり、
花火でいたずらしたり、
秘密基地をつくったり、
500円で買い物したり。

その中で鮮烈に覚えているのが

犬の「シロ」を飼ったこと。

本当の名前はわからない。
どこから来たかもわからない。
シロは野良で、小2の僕とたまたま出会い、たまたま飼われた。
飼うといっても、何の知識も悪意もない僕は
適当な紐でくくって、公演の樹木に結んでおく。
そしてご飯をもっていく。
シロはそこにいて、僕と僕の友達と遊んでくれた。
上級生がシロを奪おうとして、僕らは戦い勝った。
そして泣いて抱きしめた。
毎日、シロと遊ぶのが楽しかった。
しかいそれもたぶん、ほんの数日の事。
すぐに大人たちにバレて、
紐は解かれ、食事を与えられ、シロは連れていかれた。
僕らは怒ったが
「この方がいい」と諭された。
話によると、遠くの人に貰われていったらしい。

記憶はこれだけだが
とても鮮明だ。そして臨場感にあふれています。
断片のようでストーリーはある。

その後、僕は引越しをしてしまって、
その思い出の場にも足を踏み入れていない。
シロを思い焦がれるなんてこともない。

その後も小動物を飼ってみたりはしたが
上手くはいかなかった。

生き物を飼うとは、なんと難しいことなんだろうと今は強く思っている。

生きるということに強く感動を覚えている。

友というものに、隔たりはないと思っている。

僕はものごころついた頃には引越しを繰り返していたので
場所としての『ふるさと』は思いつかない。
なので記憶としての『ふるさと』として、このエピソードがあった。

そういえば、稽古の一環で市場さんが台本化して、僕に演じさせてたな。
あのやろう。
僕に残された数少ないセンチメンタルを。

う~む。
もう少し大事にしてみよう。



シアターキューブリックのメンバー達が
『ふるさと』という同じテーマでブログを書いています。
よかったら覗いてみてください。

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プロフィール

千田剛士

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