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◎  『島津の疾風』に向けての意気込みインタビュー☆『緑川憲仁』 

「ふむ」

執筆の手を止めて、緑川がこっちを向いた。

『島津の疾風』の舞台稽古が始まる!
それにつれ、団内で意気込みをインタビューしている。
その全容は劇団HPのTOPから各人のブログを覗いてみて欲しい。

僕は作・演出の緑川憲仁へのインタビューを担当する。

すごくゆっくりと、淡々とした会だったので
ゆっくり読んでほしい。


●シアターキューブリックOFFICIAL HP●

なんだか今さらスタンダードな事聞いてもあれなので
質問は1つだけにした。

A.「なぜ、演劇で島津なんだろう?」

そこで、冒頭の「ふむ」だ。
緑川は無防備にごろんとして中空を眺めている。
とりあえず、僕から何かしら話してみる。
これは、柴崎さんからのインタビューで答えた内容だけど
『島津の疾風』のストーリーに関わることだ。
なので、あんまり知りたくない方は、★から★に飛んでねm(__)m



『島津の疾風』は関ヶ原の合戦での撤退劇「島津の退き口」を描いた作品だ。
殿である島津義弘は関ヶ原に布陣していて
主人公である中馬大蔵は薩摩から殿のもとへ馳せ参じるところから物語は始まり
殿とともに薩摩へ帰っていくところで終わる。

初演時は関ヶ原町で公演をしたから、中馬がこちらへ向かってきて殿と出会うという出来事を
まさにその地で臨場感たっぷりで味わうことができた。
今回は鹿児島で上演だから、中馬が走り始めたスタートと、これから帰ってくるゴール地点という
いってらっしゃいとお帰りなさいをまさに臨場感たっぷりで味わってもらいたい。



『島津の疾風』は前回も今回もその土地にいるからこそならではの味わいかたが出来るし
前回と今回はそういう意味でも大きく違うことが楽しみだ。

「土地ねぇ…」

僕は続けた。
作品が劇場のみならず、その地によるっていうのはキューブリックらしいし、
やはりポイントではないかなぁ。
すると東京でのワークインプログレスって、また僕らならではの視点での試し方とか楽しんでもらい方とか
考えられるよねぇ。

「なるほどねぇ…うんうん」

すこし間があって、緑川がしゃべりはじめた。
あいかわらず中空を睨みつけながら真横にごろんとしている。
ときおり、きっ、とこちらをチラ見する。

「今回…、
いつもの公演と違って、こういう方向へもっていきたいというような初心が特にない」

すごい事言い出した。ただ言わんとすることはわかる。

「たくさんの苦楽をともにしてきたメンバーなんだし、今更、言うまでもないというか…
その時、その瞬間に起きたことをそのまま感じてもらいたいなぁ。
軽い言い方しちゃうと、その時のノリ。稽古もそんな感じで進めていきたい。
うん」

少し間

「ぼくの演劇の作り方ってさ、他の作品も当然そうだけど、音楽ときっても切り離せないからさぁ、
でも特に『島津の疾風』って作品は、短いながらも全体がもうひとつの音楽みたい。
うん。楽譜みたい』

だから音楽聞くみたいに、あそこがああだとか、こういう意味合いでとか言うより、とにかく舞台から発せられるものをただ感じてって欲しい。だからこそそういう稽古にしたいなぁ。
とつづく。
他のメンバーともよく話すが、なんだか今回は同様の意見が目立つ。
「感じてほしい」と。

では?
ワークインプログレスは?

「焼き肉のさぁ、ちょっと早く食べちゃうとき。」

ん?

「焼き肉で、ああ、もうちょっと焼きたいんだよなぁ、でも喰っちゃえ!って時あるじゃん。アレ。
完成するほとばしり。直前のほとばしり。ぱくぅ!って。」

他にも
「薩摩弁講座はねぇ…」
とか
「せんだくんの役はねぇ…」
とか話したけど、それはまたのお楽しみ。

ぜひ、劇場にて感じにきてください。


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